Blog

2019/05/29

日本の飲食業の添加物事情 5

回転寿司チェーンの一つに、「無添くら寿司」というお店があります。

 

 

店名からすると、添加物を全く使っていないお寿司とのイメージがありますが、実際には、化学調味料・人工甘味料・合成着色料・人工保存料は使っていないけれど、他の添加物の使用については、非公表とのことです。

 

 

非公表ということは、増粘剤、安定剤、 酸化防止剤、発色剤、漂白剤、防かび剤、香料、乳化剤、pH調整剤などの他の添加物は使用している可能性があるとのことで、「無添」という名前が、誤解を招きやすいと言われています。

 

 

飲食業界を知っている立場からすると、回転寿司という非常に価格競争が激しく、取り扱う食材の種類も多い業界の中で、くら寿司が公表している4つの添加物を一切使用しないということは、大きな取組だと思います。

 

 

チャヤマクロビという、オーガニックや自然食材にこだわったお店でも、添加物の使用に関する方針としては、「化学調味料、合成着色料、人工甘味料を使用しない」との表現に留めており、他の添加物の使用については名言していません。

http://www.chayam.co.jp/aboutus/index.html

 

 

それだけ、食品添加物が広く使われており、また食品添加物の中でも、身体への負担が危惧されるものと、そうではないものとがあり、全ての添加物を排除することは難しいためだと思います。

 

 

Kumeysでも、添加物の使用については、チャヤマクロビさんの方針を参考に、昨年のオープン時にホームページで「化学調味料、合成着色料、人工甘味料を使用しない」との方針を示しました。

 

 

この表現ですと、これらの3つの添加物以外のものについては触れていませんが、仕入れる食材の原料の全てを確認を行っているいま、化学合成された食品添加物は使っていません。ただし、自然由来の食品添加物も全て排除しようとすると、食材コストが大幅に上がって、提供する食事の価格も大きく上がってしまいます。

 

 

このため、Kumeysでは、食材を仕入れる際には、そもそも出来るだけ添加物不使用のものを選んでいますが、自然由来の添加物については、リスク評価を行い、身体への負担が危惧されないもののみ許容しています。(例えば、使用するココナッツミルクの中に、グァーガムという増粘剤が入っていることがありますが、これはマメ科のグァーという植物の種子の胚乳部から得られる水溶性の多糖類とのことで、使用を行っています。)

 

 

東日本大震災で原発の事故が起きる前まで、政府や電力会社は、実際にはリスクゼロはありえないにも関わらず、リスクがあるというと人々の不安をかき立ててしまうとの理由により、原発は安全で事故が起きることはないとしていました。

 

 

しかしながら、原発の事故によって、大変だけれども、一番大切なのは、リスクをきちんと示し、リスクを最小化することであることが、分かりました。

 

 

食品添加物についても、全ての添加物を一切使用しないということは、難しいと感じています。そもそも、昔から使われている身体への負担のリスクが低い自然由来の添加物も多くあります。

 

 

一方で、添加物の排除が困難だからといって、いま日本で使用が認められている添加物は安全性が確認されているのだから、何ら気にする必要がないというスタンスも、問題から目を背けていることになります。

 

 

これを踏まえると、飲食店は、添加物の使用の方針を明確に示し、使用している添加物については全て公表することが、望ましいのだと思います。

 

 

Kumeysでも、あらためて、添加物の使用や食材の調達の方針を分かり易く示すこととし、次回のブログにも記載したいと思います。


PAGE TOP