Blog

2019/08/27

アメリカ人の食生活とライフスタイル 6(ヴィーガンと動物愛護や地球環境保護)

前回の続きとなりますが、乳製品やはちみつを含めて動物性由来の食品を一切取らないヴィーガン(完全菜食主義)の方は、動物愛護や地球環境保護を理由とする方が多いようです。

 

 

地球上の動物(肉食動物)の多くは、他の動物を食べて生きており、動物を食べることは自然の摂理と言えます。

 

 

このため、自分が生きるために他の動物を殺すことは、可愛そうなことではない、と私も含めて多くの人は考えるのではないかと思います。

 

 

ヴィーガンの方の考え方も色々あると思いますが、一つは、自然界の動物は他の動物を殺すことでしか生きられないけれど、文明が発達して農業を行うことが出来る人間は、動物を殺さなくても生きていくことが出来るので、むやみに動物を殺すべきではないという考えです。

 

 

また、人が食べるために動物を殺すことを認める場合でも、現代の食肉生産のあり方に疑問を呈して、お肉を食べない方もいます。

 

 

自然界では、例えばライオンキングに出てくるライオンがハイエナを食べる場合、食べられるハイエナは、食べられる直前までは、自由に生きています。

 

 

しかしながら、現代の食肉生産では、牛肉の例で見れば、牛はほとんどの場合、せまい牛舎で身動きがとれずに一生を過ごします。

 

 

人に食べられることだけを目的として生かされている牛は、自然界の動物の生き方とは異なり、それを私たちの食生活が認めていることになります。

 

 

更に、動物愛護から人権の話に変わりますが、アメリカでは大量の牛肉を安く生産するために、牛をと殺して解体する食肉処理工場ではメキシコからの安い移民労働者が働いており、労働者の立場が弱いので、安い賃金で退職金も僅か、(腕を切ってしまうなどの)怪我をしても補償が出ずに解雇されることや、女性労働者へのセクハラなども問題視されています。

 

 

地球環境保護の観点では、世界的な人口増加による将来の食糧難が懸念される中で、肉食の場合、穀物をそのまま食べる場合と比べて、同じカロリーを摂取するのに7〜10倍の穀物が必要となるということは、有名な話です。

 

 

また、大量に牛を飼うことにより、牛の排泄物が土地を汚染するほか、牛のゲップがメタンガスを大気中に放出して地球温暖化に大きな影響を与えていることも指摘されています。

 

 

*

 

食生活や動物愛護についての価値観には、様々な考え方があって然るべきであり、何が正しいと決めることはできません。

 

 

今回、ベジタリアンやヴィーガンの方の考え方を紹介しましたが、私自身もお肉を食べますし、(健康上の理由がある方を除いて、)一般の方にベジタリアンやヴィーガンになることを勧めている訳ではありません。

 

 

ただし、日本は海外と比べて、政府や企業への信頼度が高いために(その理由として、それだけ政府や企業が行う仕事のクオリティが一定レベル以上にあるということが言えると思いますが)、市場に出回っている食べ物に対して、(何かニュースで取り上げられることのない限り)何ら疑問を持たずに食べている方の数がとても多いと思います。

 

 

飢餓の状態の中では、とにかくお腹を満たす食べ物がほしいと考え、もう少し金銭的に余裕のある次の段階では、美味しい食べ物がほしいと考えます。

 

 

日本は戦後70年以上が経ち、経済発展を遂げて、今は成熟した社会になりつつあります。

 

 

そうした中で、食文化についても更に一歩進み、単に美味しいものを食べて満足するだけではなく、日々摂取する食べ物が健康に与える影響や、その食べ物がどこから来て、どのような生産方法で作られたものかについて、より多くの目を向ける段階に来ているのではないかと思います。


PAGE TOP